△第32号: 冬はグリット石の季節(スタニッジ・エッジ)
- 発行日
- 2006/09/04
- 発行者・筆者
- まさ (坂野正明)
まさです。
1月、英国に戻ってきたら早速、岩登りに精出しました。 冬は、(ピーク地方によく見られる)グリット石が最高の条件になる、と言われます。
実際、英国が誇るグリット石の最難ルートは、ほとんど冬場に登られた はずです。……寒いんですけどね、冷たいんですけどね。
以下、英国岩登りの代名詞的存在、スタニッジに行った 時の記録です。最高の条件のもと、岩登りを楽しんできました。 併せて、フリークライミングの二種類について解説しています。 また、「地図に使われる英単語」にて、肝腎の「山」を主題におきました。 お楽しみあれ。
目次
- 登山記録編 〜〜 冬はグリット石の季節(スタニッジ・エッジ) 〜〜
- 登山ミニ知識編 〜〜 スポーツクライミングと伝統登攀 〜〜
- 登山ミニ英語編 〜〜 地図に使われる英単語 (その三) 〜〜
- Webページ更新情報
登山記録編 〜〜 冬はグリット石の季節(スタニッジ・エッジ) 〜〜
アダムとピーク地方へ。 今日は天気よさそう。南向きの スタニッジ・エッジへ向かう。 寒いから人も少ないだろうし、久々のポピュラー(Popular)に。
最初、アダムのリードで腕慣らしの後、 僕が三つ星 VS の Hargreaves' Original Route へ。スラブのフェースを登るルートだ。
気温 3℃と冷え込む今日、摩擦の効きは最高に素晴らしい! どう足を置いても滑らない気がする。グリット石の面目躍如か。 ルート自体は、結構高度感があり、中間支点も「大丈夫」という程度。 スラブのフェースとしては、悪くない、と言えるかも知れないが、 VS としては、少し怖い部類に入りそう。適度の緊張と楽しみとを 味わいつつ、ピッチを登り切った。
フォローのアダム、今日のコンディションなら、これは「簡単」だぁ、 と嬉しそうに楽々と登ってきた。 2週間前とは大きな違いだこと。
最後、アダムは、こんな素晴らしい日なら……と久々の HS (Christmas Crack) に挑戦。楽に登り切っていた。
今日、コンディションとしては、僕の今までのピーク地方経験の中で 最高だった。そう、冬は、グリット石の季節です!
△以上、記録の一部。全文は、以下に載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/record/uk/20060128_stanage.jis.html
登山ミニ知識編 〜〜 伝統登攀とスポーツクライミング 〜〜
(第21号「フリークライミングとエイド」からのつづきになります。)
当メルマガ第21号で、フリークライミングでは、 中間支点を作っても それは落ちたときの保険としてのみ使う、と書きました。 では、中間支点をどうやって作るか、というのが、当然次の 疑問でしょう。実は、この中間支点の作り方によって、現代 (ロック)クライミングが二種類に大別されます。
まず、一つは、ある意味で昔ながらの方法、つまり、自然のもの(たとえば 岩場の中程に生えている木の幹)を利用したり、あるいは自分で
工夫するなりして、その場で作っていく方法です。これを 伝統登攀(trad(tional) climbing)と言います。
一方、最近は、支点を事前(=登る前)にあらかじめ作っておく場合があります。 これをスポーツ・クライミング(sport
climbing)と言います。
(注!) なお、いずれも英語での話なので、
日本語でこれらの用語が一般的かどうか僕は存じません……。
今の日本のフリークライミングは、ほとんどスポーツ・クライミング だと思います。実際、フリークライミング用の岩場は、「ゲレンデ」と よく呼ばれます。「練習場」という響きですね。
どちらの方法を取るにせよ、 支点(プロテクション)というからには、その支点は、しっかりしてい る必要があります。人間の体重を 80kg として(←軽い人も重い人も いるでしょうが)、その支点から 10 メートルとか落ちた場合、瞬間 的には、支点への力は 10kN (約1000kg重)を超える可能性もあります。 つまり、支点は、理想的には 1トン(できれば 2トン)の力を支えるくらいの 強力なものが欲しいところです。
たかが中間支点、されど中間支点……。実際、中間支点の強度は、 大袈裟でなく、時に生死を決します。 今後、二、三回にわたって、中間支点について、述べていきます。 お楽しみに (^^)
登山ミニ英語編 〜〜 地図に使われる英単語 (その三) 〜〜
今回は、地図に使われる単語のうち、いよいよ「山」をテーマに採り上げます。 一部、辞書では北イングランド方言とされているものもあります。 しかし、イングランドの山は北部に集中しているので、実質上、 これらの単語は標準的な英語として使われます。
- hill: 丘/山
- mountain: 山
- fell [running/runner]: 山/丘 [登山マラソン/選手]
- tor: 小高い山 (地名や連語として使われるのが普通)
- peak/summit: 山頂 (用語としては top でもいい)
- moor(land): (ヒースなどで覆われた)原野
- rock: 岩
- outcrop: 岩場の中の突出した特徴ある構造
- crag: 絶壁
- (vertical) cliff/wall: 崖
- boulder: 巨石 (高さ 1〜数メートル。たとえば、河原の巨石)
- [dis(used)] quarry: 石切場[跡] (地図上で "(dis)" は disused の略)
△以上、以下の「登山ミニ英語編」にも載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/lang/english.html#map-mountain
Webページ更新情報
- この記事は、以下にも載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/magazine/backnumber/eu032.html - ラ・グラブの情報の地図の項を改訂しました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/info/ecrins.html#lagrave_map - この 2週間前に行った Lawrencefield の岩登りの記録を以下に載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/record/uk/20060114_lawrencefield.jis.html
次回予告
次回は… 「ヨークシャーデール初体験」
See you later!
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