△第29号: 美しのトリドン三たび (その三)
- 発行日
- 2006/08/03
- 発行者・筆者
- まさ (坂野正明)
まさです。
正月スコットランド山行の巻は今回までとします。全く冬山らしくなくて、
残念しきりでした。今回は、そんな中、無理矢理(?)、冬山らしさを求めて みた、最終日の前の日の記録です。
併せて、今回、初めて(スコットランド・)ゲール語を紹介します。 地名には当たり前のように登場するゲール語、たとえばネス湖は 何と言うか、ご存知ですか?
(トリドン山地は)スコットランドで最も美しいと言われる場所である
http://square.umin.ac.jp/~massie-tmd/site.html#Torridon
目次
登山記録編 〜〜 美しのトリドン三たび (その三) 〜〜
△1/2
明日が僕らがここを発つ日の今日、ジョンはハードな山行は 避けたいと言う(運転感謝!!)。前夜、僕が楽そうな 1ルート提示しておいたが、 結局、ジョンは、ドライブと写真撮影に行くことになった。
ならば……、僕の目標は決まっている。 Ling小屋を発って、南に登山道を歩いて行くと、そこにまたひとつ奥まった 山(Sgorr Ruadh; 962m)があり、登攀ルートも幾つかある。車で何10kmか大廻りして山の南側から 入る方がかなり近いが、Ling小屋から歩いてだって行ける。ならば、この機会、 行かいでか、という次第。
8:10 小屋発。 登山道沿いに。何箇所かで渡渉していく。そのうち、 道が道らしくなくなった(帰りに気づいたところでは、渡渉の時に、道を外した らしい)。まぁ、スコットランドではよくある話。aiming off で池を見つけて、 そのうち、再び、道らしい道に合流した。
天気はよくはないが、視界は、二、三百メートルはあるからそう悪くはない。 孤独な山行を楽しめる。地図通り、峠に出て、ここから道を外れる(一般「登山」道 は、山頂には通じていない)。 最後に若干、雪が残っていたが、ほぼ無雪状態に近い。 気温も高く、2℃。11:23 山頂着。独り占め。……なのはいいが、視界もここ では、数十メートルしかない。つまりは、数十メートルの空間を独り占めしている のにすぎないかな? (笑)
ここまでほぼ予定通りの快調のペース。というわけで、下山途中、ちょっと 遊ぶことにする。今日は、アイスハンマーにアイスピトン(ドライブ・イン)を 持参してきているので、1メートルあまりの「滝」を見つけて、アイスピトンを 何度か打ち込んでみた。効率いいとは全然言い難いながらも、打ち込むことは 不可能ではないようで。前に試した時は、ディナープレートが落ちていくだけで 打ち込むこと不可能だったからなぁ。氷の質によるということでしょう。
下山途中、峠から下りて、しばらく行ってから振り返ると、一瞬、晴れ間が あり、三方を取り巻く見事な山の威容が垣間見えた。すぐガスが流れてきたが。 でも、一瞬ながらもすばらしい景色を見ることができてラッキーだった。 トリドンの地のいい思い出に。
△以上、記録の一部。全文は、以下に載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/record/uk/20051228_torridon.jis.html
登山ゲール語編 〜〜 スコットランド・ゲール語 〜〜
スコットランドは、元々はケルト人が住んでいた土地、そこに まずローマ帝国が一部、征服しました。中世では、イングランドと 激しい勢力争いを繰り返し、エリザベス女王の時代に、スコットランド 女王メアリが処刑され、イングランドに統一されたのでした。
そんなスコットランドで現在使われている最も主要な言葉は、圧倒的に英語です。 しかし、元々のケルトの言葉が一部、残っています。 (スコットランド・)ゲール語 (英語なら (Scottish-)Gaelic)と言います。 今では、ゲール語を母語とする人はスコットランド人の 1パーセント程度とか。 しかし、特に、地名には、今でも多くのゲール語が残っています。 北海道の地名とアイヌ語の関係に似たような感じでしょうか。
登山という意味では、まずは 2つだけ、これだけは知っておかないと、というのを挙げましょう。 特に最初の語は、実質上、英語として使われています。 英語の登山ガイド本にもそのまま登場する語です。
- loch
- 湖 (例: Loch Ness 「ネス湖」)
- lochan
- 池 (loch よりはずっと小さいもの)
文法は、VSO 形式、つまり、動詞、主語、述語の順が標準という、 かなり珍しい形式だそうです。形容詞は、(仏語のように)後ろから 修飾します。 例えば、今日登った Sgorr Ruadh を和訳すれば、「茶けた尖峰」。 "Sgurr" (Sgorr) が「岩の尖峰」、"Ruadh" が 「赤い」「褐色の」という意味。Sgurr は、スコットランドの山の名には よく登場しますね。
そして発音。最も有名なのは、"loch" の "ch" で、息を 激しく吐き出す破裂音です。日本語にも英語にも対応する音はありませんが、 敢えて日本語表記すれば、"loch" は、「ロッホ」と聞こえます。 独語の "ch" の音に近いんだと思います(実際、英語の独語一日教習書 では、独語の "ch" の発音として、"loch" の "ch" と説明されていたりします)。
他にも、"h" が含まれていると、発音がかなり(英語などからの)類推と 異なってくるので要注意です。たとえば、"mh" は、 英語の [v] のように発音するようです。
△以上、文章の一部。全文は以下に載せました。参考リンクもあり。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/lang/gaelic.html
Webページ更新情報
- この記事は、以下にも載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/magazine/backnumber/eu029.html - ゲール語の話
を書いたのを機に、従来の 「英語豆知識」のページを
「登山に関する外国語豆知識」と看板替えしました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/lang/
次回予告
次回は… 「ラ・グラブの氷壁」
See you later!
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