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▲欧州的登山生活▲

Submitted by admin on Thu, 2008-06-26 10:25

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△第73号: ケアンゴーム北圏谷のクリスマス山行

発行日
2008/06/25
発行者・筆者
まさ (坂野正明)

まさです。
6月初中旬に帰国して青森、京都と登山にも行っていました。登山が目的だった わけではありませんが、日本に帰国したならやはり山に入らないと、と。 木のない英国から久々に帰国すると、山の緑がまぶしかったものでした。 日本は杜の国ですね。

今回は、先の 12月中旬の冬山山行の記録を中心とします。 それほど寒くなく、雪も少ない英国では、12月のそれも中旬に冬山の条件が整う、 つまり冬山として登れるところは限られます。最悪、英国全土どこもだめ、 という可能性すらあります。この時は 12月初旬はむしろなかなかの様子だったそうですが、行く前の 1週間でかなり雪が融けている、と聞いていました。 ただ、天気予報によると、その週は冷え込みそうだということだったので、 英国中、ここがだめならどこもだめ、という場所に行きました。 ハイランド中央部のケアンゴームです。結果、薄いコンディションながら、 すばらしい快晴のもとの登攀となりました。 お楽しみ下さい。

目次

  • 登山記録編 〜〜 ケアンゴーム北圏谷のクリスマス山行 〜〜
  • 登山ミニ英語編 〜〜 山岳地形用語 (その一) 〜〜
  • Webページ更新情報

登山記録編 〜〜 ケアンゴーム北圏谷のクリスマス山行 〜〜

1年前にも冬山を一緒したグレアムと共に、5日間の冬山の旅へ。 場所も、1年前と 同じく、ケアンゴーム(Cairngorms)の北圏谷(Northern Coires)に。 1年前は日帰りだったが、今回は天幕を張ってじっくりと登り込むことに。

1日目、駐車場から北圏谷の方に 1時間あまり歩いたところの平原に孤独に天幕を張って、 さっそくクライミングに。 135m の(スコットランド冬期登攀)難易度 II の The Runnel を選び、4ピッチで登る。 コンディションはかなり「薄い(thin)」。 最後のピッチのチムニーでは、ドライツーリングに近い感じだったが、 ピッケルのトルクなどまで使えてしまって、それはそれで楽しかった。 また、ここの第 2ピッチは、グレアムにとって初めての冬季登攀の リードだったし、シーズン最初のルートとしてなかなかのものだった!

翌日は、難易度 II としてはこの圏谷中で最高という 120m の Red Gully へ。 2ピッチ目が核心。素晴らしい氷壁のピッチ! 傾斜 70°くらいか? ダブルアックスをきっちりと効かせないといけない。 スクリューもまともに活躍。しっかり効いていそうだ。 リードしたグレアムは大満足の様子だった。僕も大いに楽しめた。

この日は、圏谷までもう一度降りて、ルート(難易度 I)をもう一本 コンテで 50分で登った。さらに翌日には、 北圏谷のうちのもう一つ、 Coire an Lochain に行き、2本プラスα(1本は退却)縦横無尽に楽しんで登って、山行の 締めとした。

今回、僕のスコットランドの経験としては初めて、見事なまでに 快晴続きだった! 何も見えーん、ということの多かった今までとは対照的に、 今回、昼間の青空も満点の星空も素晴らしかった。 というわけで初日の晩はグレアムは(天幕すぐ外での)ビバークを選び、 2日目は逆に僕がビバークを選んだ。つまり、天幕を張りながらも、 3日目の晩まで二人一緒に使うことはなかった。 仲がいいんだか悪いんだか。そして最後の晩は、(場所を 移動したので)天幕を張り直すのも面倒だと、二人仲良く駐車場でビバークとした のだった。
♪テントぉの中でぇは月見ぃはできぬぅ〜

△以上、記録の一部。全文は、以下に載せました。
 http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/record/uk/20071216_cairngorms.jis.html


登山ミニ英語編 〜〜 山岳地形用語 (その一) 〜〜

山岳/登山関係では、何語であれ、しばしばその筋の用語(専門用語)が使われます。 日本語の訳語があるものもありますが……、むしろ原語がそのまま 使われることが多いため、訳語の方が分からなかったりします。 しかも外来語の場合、英語だけでなく、独語や仏語から きていたりしますし、最悪和製外国語になっていたり するので、混乱に拍車をかけているように思います。 今回から、折に触れて、山岳地形関係の英単語を紹介していきます。 なお、末尾に (s) をつけたものは、複数形として使える名詞、 という意味とします。

  • corrie(s): 英語というよりゲール語。coire と綴られる こともあるが、発音は同じ。日本語の訳語は圏谷[けんこく]。 実際には、独語(Kar)由来のカールが使われることが多いか。 氷河の侵食(氷食作用)によって山地の(山頂近くの)斜面に生じた 半円形の窪地を指す。日本なら、たとえば穂高連峰の涸沢カールなどが一例。
  • cwm: corrie と同義のウェールズ語。ウェールズの地名なら、 この語を見る。
  • cirque(s): corrie と同義の英語。英国の登山の現場で corrie や cwm を見ることの方が多いのは、英国でそういう地形があるのは、 ほとんどスコットランド(かウェールズ)に限られる、という 単純な理由と推測する。
  • gully(ies): 急峻な岩溝。谷部のこと。水が流れているとは限らない (冬季登攀の場合、雪や氷で埋まっているのが普通)。 日本語ではガリーということもあるが、むしろ独語(Runse)の ルンゼ、仏語(couloir)のクーロワールが使われることの 方が多いか。
  • scree(s): がれ(場)、薙[なぎ]。地面一面が不安定な石塊で 覆われた急斜面。富士山の下降路の砂走りがもっと急斜面なら、 これに相当するでしょう。

△以上、以下の「登山ミニ英語編」にも載せました。
 http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/lang/english.html#topo


Webページ更新情報

  • この記事は、以下にも載せました。
    http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/magazine/backnumber/eu073.html
  • 「登山(技術など)に関する文書(議論他)」のページに、 「懸垂下降の方法論」 の項を加えました。僕の知る中で代表的な方法を比べて、2008年現在、 僕が(多くの場合で)最良と思う方法も書いています。 登山の多くの(古い)教科書をこきおろすことになっているかも。
    http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/doc/abseil.html#abseilstyle

次回予告

次回は… 「ケアンゴームで冬山入門」

See you later!


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