△第1号: 美しのトリドン山地正月山行 (その一)
- 発行日
- 2005/10/18
- 発行者・筆者
- まさ (坂野正明)
まさです。
第 1号は、スコットランド最北端に近いトリドン山地の山行記録から 始めます。今年の正月山行でした。
トリドン山地は スコットランドで最も美しいと言われる場所である
http://square.umin.ac.jp/~massie-tmd/site.html#Torridon
とまで言われます。イングランド人でも知らない人は多いですけどね。
目次
登山記録編 〜〜 美しのトリドン山地正月山行 (その一) 〜〜
- 期間: 2005/01/02 -- 2005/01/08 (6泊7日)
- 参加者: トム、バーニー、ローレンス、サラ、ジョン、アレックス、トビー、まさ
この冬、最大の目玉になるであろう正月明け1週間の長期山行へ、当然、スコッ トランドに来る。場所はトリドン山地、英国で僕が経験した初めての冬山の舞 台だ。スコットランドほぼ最北西端に相当する場所なので、(雪の)条件的にも 最高に近いはず。
泊まる場所も、3年前と同じ Ling Hut。参加メンバーのうち、トムとバーニー とは、3年前にも同じトリドン山地で一緒だった(ちなみにその時、トムとバー ニーとは恋人関係だった。今は、バーニーはローレンスと恋人関係。トムは、 その後できた恋人と先の夏に別れ、その直後にこの山行を企画した。人間模 様…)。メンバーの中では、僕が圧倒的に経験豊かだ。
△01/02
インバネスを越えた辺りでは、雪が降っている。ちょっと楽しみ。…しかし、 Ling Hut に着く頃には雨に変わっていて、周りにはまったく雪はない。2001 年暮れに来た時には一面、雪景色だったのに……。
△01/03
朝、雨は止んでいない。一晩中降ったか…。外を眺めるに、少なくとも下部の 方には全く雪は見えない…。浮かない顔をしていたのか、バーニーに「どうし たの?」と訊かれて「雪がない…」と答えると、ぎゅっと抱きしめてくれた。 バーニー、いい子だ。
10:00、雨の中、発。今日は雪上訓練(雪訓)が主目的。
道路から道を北に登り、Coire an Laoigh へと西に折れる頃に、ようやく雪に 出会う。Spidean Coire nan
Clach の南陵へ向かうところの谷筋に何とか訓練 になりそうな斜面を見つける。トレーニングは、歩き方(キックステップ)、滑
落停止、雪の層の見方、ハンドテスト、最後、雪面での腰絡み確保まで。バー
ニーはかなり感謝感動していた。こういう訓練が必要だったのよ、と。まった
くおっしゃる通り。英国人の若い(男子)学生は雪山をなめている傾向があるか
らなぁ。確かに、英国では、雪山と言っても、日本ほどには厳しくないから。
さて、雪訓は一応終わった、明日こそ登山にしよう。
(つづく)
英国の山紹介編 〜〜 英国概観 〜〜
英国は、海外の島々(フォークランド諸島とか)を除けば、四つの地方 からなります。イングランド、ウェールズ、スコットランド、北 アイルランドです。前者三つがブリテン島(とその周りの小島)にある のに対し、後者はアイルランド共和国と国境を接します(実は、現在、 北アイルランド住民は申請すれば、アイルランド共和国のパスポート ももらえます。生まれながらの二重国籍のような状態)。
外から見れば、皆、英国人ですが、当人たちの意識は、むしろ、英国 人である前に、スコットランド人、ウェールズ人であるように見受け られます。つまり、これら「地方」への帰属意識の方が強いのです。 サッカーやラグビーのワールドカップでも、別々の「国」として出場 していますよね(ワールドカップの出場「国」の中では例外的ですが)。
山がちの地形の順で言えば、スコットランド、ウェールズ、イング ランド、北アイルランドの順になります。
筆者は北アイルランドには行ったことありません……から、本メル マガでも採りあげる予定は今のところありません。
なお、英国の緯度は、サハリン並みで、かつ、夏には夏時間が導入 されます。そのため、夏はイングランドでさえ22時くらいまで明るく、 逆に冬のスコットランドだと16時前には暗くなります。行動時間には 要注意です。
登山ミニ英語編 〜〜 「登山」 〜〜
「登山」に相当する英語は? これが意外に即答できません。
和英辞書で引けば、
- climbing
- mountaineering
などの単語が見つかるでしょう。しかし逆に climbing
を訳すなら、
多くの場合、「登攀」がぴったりきます。go climbing
は、「登攀に
行く」です。趣味は、と訊かれた時の答に "climbing" と言えば、
多くの英国人の頭には、ロッククライミングが思い浮かぶようです。
一方、mountaineering
は「登攀を含む登山」です。端的には、ザイル を使わない登山は、mountaineering ではありません。
だから、日本の「中高年登山ブーム」は、「climbing の流行」では
ありません(よね?)。対応する英国での普通の英単語は、多分、 hill
walking
です。直訳は「丘歩き」。英国の場合、山の多くは
「丘」のレベルなので、英国では自然な単語です。しかし……、日本 アルプスをもって hill と言うのは、やはり無理があります。実際、
普通の hill walking よりははるかに厳しいですしね。というわけで、 それに対応する最適の言葉は、
"mountain walking" だろう、という のが僕の結論です。標準英語ではありませんが、そういう概念自体、
(英語に)そもそも存在しないのだから、仕方ない!
Webページ更新情報
- この記事は、以下にも載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/magazine/backnumber/eu001.html
See you later!
あとがき
第一号、いかがでしたでしょうか? 感想など頂けると幸いです。
WWW page: http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/
email: alpin…@s…
このメイルマガジンは以下のサイトのシステムで発行しています。
- RanSta
- http://ransta.jp/
- melma!
- http://www.melma.com/
メイルマガジンの登録・解除は以下のページからどうぞ。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/magazine/
お便りについて。
歓迎します! お便りはマガジン上で紹介させてもらうかも知れません。 ハンドル名(と差し支えなければ居住都道府県)をお知らせください (無指定の時は平仮名略字表示にします:「世界の環境ホットニュース」 方式)。逆にもし紹介して欲しく無い場合はその旨、明記下さい。
