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▲欧州的登山生活▲

作成者:admin 作成日:2006/11/01 - 12:22

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△第36号: 歴史を感じる冬の歩登攀(クライマーズ・トラバース)

発行日
2006/10/27
発行者・筆者
まさ (坂野正明)

まさです。
御無沙汰しました、すいません! 風邪で寝込んでいたり、 アンナ・ポリトコフスカヤ暗殺の報に衝撃を受けてボランティアして いたりしましたが、最後は、今回の山行記録を含むメモ帳を紛失して しまって、往生していた(る!)のでした。

さて、今日は、先の冬に行った湖水地方の歩登攀の記録を中心とします。 最高でした! 関連して、「ネイプス・ニードル — 近代英国クライミング発祥の地」 を書きました。 お楽しみあれ。

目次

  • 登山記録編 〜〜 歴史を感じる冬の歩登攀(クライマーズ・トラバース) 〜〜
  • 英国の山紹介編 〜〜 ネイプス・ニードル 〜〜
  • Webページ更新情報

登山記録編 〜〜 歴史を感じる冬の歩登攀(クライマーズ・トラバース) 〜〜

今回の湖水地方山行の初日は、素晴らしい日とあいなった。個人的に、 僕の湖水地方の経験の中で、最高の一日だった。素晴らしい景色、高度感、 喧騒を離れた自然の中の静謐感、きれいな空気、達成感、移りゆく状況、 それを共有する友、そして過去の歴史というスパイスまで — 望むもの 全てがそこにあった!

同行したアダム・H は、このような真剣登山の経験は初めてだったという。 今日はどうだったかと訊いた時、「めちゃめちゃ最高! (absolutely fxxxing brilliant)」と最大級の賛辞で答えた。

— 前日晩、ジョン、グレアム、アダムと 相談し、4人で歩登攀に行くことになった。僕の提案で、Climber's traverse へ。 有名な Grade 2 のルートで、ネイプス・ニードル(Napes Needle)のすぐ脇を通過し、 グレート・ゲーブル(Great Gable)山へ突き上げる。 僕自身は、ネイプス・ニードルを未だ訪れたことが無いし、視認したことも ない。だから、今回はいい機会という次第だ。

当日、Styhead Tarn (池)までは普通の登山道、 やがて、ネイプス・ニードル下に達する。ここからニードルの脇まで登り、 さらに反対側に降り返すのが、今日の歩登攀のルート(Climber's traverse)の 核心であり、また、始まりでもある。僕、グレアム、アダム、ジョンの順で登る。 僕が登ると、若干、難しい気がしたので、アダムに確保しようと思うが、と 問いかけたが、不要と断られた。

で、ニードルの脇まで僕が登り切った後、アダムが難しい箇所に入ってくると、 結局、確保を求められた。だから言ったのに……。アダムはその場で 1、2分 立ち止まっていることは幸い問題なかったので、すぐに確保支点をセットして ザイルを垂らす。

さて、ここから反対側に降り返すのが、ちょっと難しそう。というのも、 日陰になっている関係で、岩の表面に雪が残っていて、そうでない場所も 濡れているから。3人をロワーダウンした後、僕はスリングを一つ残して 懸垂下降とした。

間近で見るネイプス・ニードルの眺め、眼下に広がるワスト・ウォーター(Wast Water)湖の眺めと共に、 このトラバースはなかなか楽しかった。ニードルにも登ってみたいもの だったが、それは次の楽しみに取っておくことにしよう。

ここからは、Sphinx Ridge を歩登攀することになる。最初の 難しい箇所を過ぎた後、コンテのセットをする。僕がリードで、 アダム、グレアム、ジョンと続く。

そして、この歩登攀が実にすばらしかった。僕は実質上、全てソロで登って、 時に雪があったとは言え、特に問題なかった。時折、立ち止まって後続を 確保する必要はあったが。青空のもと、ワスト・ウォーター湖を見下ろす高度感ある 景観、そこを登っていく感覚は最高に素晴らしかった。

歩登攀が終わった後は、短い山歩きでグレート・ゲーブル(Great Gable)山頂 (899m)に達した。この頃になると、天気が急変していて、吹雪の中での 登頂になった。地面は堅雪で覆われ、僕らは硬派のクライマーみたいでは ないか!

下山は、全員ピッケルを持ち、僕はアダムを dog-lead しつつ、 視界10メートルの中で、となった。やがて吹雪圏からは脱したが、 それもそれでエキサイティング。
最高の一日だった!!

△以上、記録の一部。全文は、以下に載せました(一部未完)。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/record/uk/20060224_laked.jis.html


英国の山紹介編 〜〜 ネイプス・ニードル 〜〜

ネイプス・ニードル(Napes Needle)は、英国岩登りの発祥の地として非常に有名です。 英国のクライマーで知らない人はもぐりと言えそう。 ネイプス・ニードル自体は、グレート・ゲーブル(Great Gable)の側面にそびえる 18メートルのピナクル(柱状岩)。山の側面にあるため、グレート・ゲーブルを 臨むような遠くから見たのでは、実は全然目立ちません。近くに寄ると、垂直の 岩で、普通にはとても登れないのは一目で分かりますが。

1886年、 ウォルター・パリー・ハスケット-スミス(Walter Parry Haskett-Smith; 時に「英国岩登りの父」とも称される)が このネイプス・ニードルを 登ったことは、英国クライミングの金字塔として輝いています。 というのも、このクライミングこそ、「敢えて(山でなく)岩を登る」という 岩登りの伝統の始まりだと見なされているからです。 それ以前も「山を登る」人はいましたし(マッターホルンに 英国人エドワード・ウィンパーが初登頂したのは 1865年)、 ただ山頂に達するだけでなく、あえて難しい 岩壁から登る試みもすでに盛んではありました。しかし、山頂でない岩を登る というのは、英国内ではこのネイプス・ニードルが初めてでした。 つまり、ネイプス・ニードルは 英国近代岩登り(ロック・クライミング)発祥の地、と見なされているのです。

△以上、紹介文の一部。ルート情報を含む全文は、以下に載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/info/laked.html#napes_needle


Webページ更新情報

  • この記事は、以下にも載せました。
    http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/magazine/backnumber/eu036.html

次回予告

次回は… 「地元で地元民との岩登り(ビーコンヒル)」

See you later!


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Source URL (modified on 2006-11-01 12:22):https://www.sakano.co.uk/ja/magazine/backnumber/eu036.html#comment-0