△第68号: ブリテン本島最高の痩せ尾根歩き
- 発行日
- 2008/02/26
- 発行者・筆者
- まさ (坂野正明)
まさです。
今回は、先の 8月末の連休にブリテン本島内の痩せ尾根トラバースとしては 最高と噂に名高い、スコットランドはグレン・コーの
アオナッハ・イーガッハ(Aonach Eagach)に一人で行ってきた時の
記録を中心とします。なお、イギリスではなく、ブリテン本島内という 但し書きがつくのは、イギリス最高のルートはスカイ島の
キュウリン山地縦走であると衆目がほぼ一致しているからです。 キュウリン山地縦走の方は、いつかやりたいと願ってはいるものの、
スカイ島は遠く、またルートは一人で行くには厳し過ぎる(核心が VDiff、つまり UIAAで
III級)ので、なかなか機会に恵まれません。
一方、アオナッハ・イーガッハの方は、歩登攀で Grade 2 なので、経験者で 天候条件がよければザイルなしでもいけるだろう、という程度です。 ただし、ガイド本には、「この強烈な高度感のため、難易度算定は 難しい(ので、たかが Grade 2 だと甘く見るな、ということ)」 と書かれています。
グレン・コーは、昨春に訪れました(第57号参照)が、 その時は雨が降っていたので、アオナッハ・イーガッハは問題外と諦めました。 今回こそは、と再来を期したものです。 お楽しみ下さい。
目次
登山記録編 〜〜 ブリテン本島最高の痩せ尾根歩き 〜〜
駐車場から 長距離ウォーキングのルートとして有名な West Highland Way を行く。 連休のこともあり、100m 間隔くらいでグループが歩いていて、賑わいを 見せている。30分歩いて峠に着いたところで、同道を離れて アオナッハ・イーガッハにつながる稜線に向かう。「径」は途端に踏み跡へと 変わり、不明瞭に、あるいは消えてしまう。人の影もぱったりと途絶える。 そう、ハイランドはこうでなくては! Am Bodach の山頂、歩登攀ルートの起点直前で、予定通りツェルトビバークと する。まだ明るい中、寝につく頃、雨が降り出した。
翌朝、雲の中。待つべく、二度寝、三度寝を繰り返した後、気がつくと 午前 10時。15時間睡眠……。11時に出発する頃には多少視界が効くようになっていた。 とはいえ、核心部の前には再び雲の中に入ってしまう。 道に迷う恐れは無いが……景観がないのは残念。それより何より 岩が若干濡れているのは頂けない。でも、進むのみ。急な柱状岩を 幾つも越えていく。
アオナッハ・イーガッハと評価を分け合うという北ウェールズの クリブ・ゴッホ(Crib Goch)は文字通りの痩せ尾根、尾根上を歩くことができずに 尾根から 50cm 下がったところを、尾根につかまりながらトラバースしていく。 アオナッハ・イーガッハはそれとは少し感じが違い、稜線上に高さ数メートル のピナクル(柱峰)が林立し、それを越えていく感じになる。 クリブ・ゴッホに比べると、怖ければ迂回することが不可能ではない感じだ (すべてではないにせよ)。中空を歩くような高度感ではないとはいえ、 落ちることは考えられない。 そういった緊張がずっと持続するのがいい。 アオナッハ・イーガッハ、さすがに評価が高いだけのことはある。気に入った。
最後、稜線沿いにある山頂(Pap of Glencoe)まで踏んで、 あえて 2日間かけた「完璧主義者(purist)」スタイルの縦走を完結させた。 15km 離れた出発点の駐車場まで何とか車を捕まえてヒッチハイク (乗せてくれた人も登山者。登山者の心、相通ず、って感じですね!)。
聞けば、この週末、イングランドは全域快晴だった、という。新聞には、 「『ようやくにして』英国に夏来る」との見出しが踊っていた。日光浴を 楽しむ人の写真と共に(この 2007年の夏は、英国は、この半世紀で最も 降水の多かった年だった。至るところで洪水禍に見舞われたし、とにかく 晴れ間がほとんど無かった)。 実は、(グレン・コーのある)西ハイランド地方の(日曜日の)天気予報で さえ、「全域、晴れでしょう。ただし、800m 以上の山では、 雲に覆われる可能性がありますが」と言っていた。よりにもよって、 英国中でここしかない、という場所に僕は行っていた、ということか。 あらまぁ……。まぁ、そういう時もありますか。それなりに楽しかったからよしと しましょう。悪天の方が、(わざわざ持参した)ツェルトに感謝できていいという ものですしね! (強がり?)
△以上、記録の一部。全文は、以下に載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/record/uk/20070824_aonacheagach.jis.html
英国の山紹介編 〜〜 グレン・コー (Glen Coe) 〜〜
歴史と美しさで英国一有名な渓谷だが,”美しい”言葉を一般的に捉えてはならない. ”ここは地球ではない”.グレンコーについて間もないある日本人がこの場所を訪れて 思わず漏らしたこの言葉が,より正確な表現である. (Massie池田氏のページより)
http://square.umin.ac.jp/~massie-tmd/site.html#Glencoe
地球ではない
Glen Coe (グレン・コー)は、フォート・ウィリアム(Fort William)町 の南方
20km弱の場所にある渓谷です。その北西端に Glencoe(グレンコー)村が あり、そこから渓谷は約12〜15km
にわたってほぼ東西に広がっています。 渓谷は、途中で横切る分水嶺を挟んで、(……中略)
グラスゴー(あるいはイングランド)など南方から フォート・ウィリアム町に行く時には、ほぼ必然的にグレン・コー渓谷を
横断することになります。その(主要)道が A82、Pass of Glencoe
(グレンコー街道)と呼ばれ、道沿いにちょっとした駐車スペースが並び、 よくバスツアーの観光客が立ち止まっては景色を鑑賞しています。
街道の両側、特に南側に、そびえる険しい断崖絶壁が一番の見もの。 また、道のすぐ近くに見えるコー川の滝も有名です。
(……後略)
△全文は、以下に載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/info/scotland.html#glencoe
Webページ更新情報
- この記事は、以下にも載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/magazine/backnumber/eu068.html - 7月に雨中に行った Roaches の岩登りの記録を以下に載せました。
http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/record/uk/20070720_roaches.jis.html
次回予告
次回は… 「岩登りへの復帰」
See you later!
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