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▲欧州的登山生活▲

Submitted by admin on Wed, 2010-09-29 13:10

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△第101号: 新ルート開拓 (チャーンウッド石切場)

発行日
2010/08/31
発行者・筆者
まさ (坂野正明)

まさです。
昨年、登山の新しい楽しみを発見する機会がありました。 新ルート開拓です。 英国では、オンサイトの概念が大変、重要視されます。
 http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/trivia/climbingbasic.html#onsite
端的には、初登者の興奮を味わいましょう、ということですね。 とはいえ、他の人が登った記録があるルートの場合、 初登者と全く同じ、とはなかなかいきません。 たとえば、登攀ルートの場合、普通、ガイド本を見て「どの」 ルートを登るか決めますが、その時、最低でも難易度とルートの ラインとは当然与えられていますから、これは大変貴重な情報になります。 そんな情報が何一つなく、どれほど難しいか危険か、現場の自分の判断以外に 何も頼ることなく、処女峰、処女岩を登ることは、冒険としての 登山の原点かも知れません。

僕の住むレスター県では、ここ 2、3年、ガイド本の改訂にあわせて、 既存の岩場の掃除と新ルート開拓とが有志によって行なわれてきました。 昨年、僕もその有志の一人として、何本かのルートを初登攀しました。 今回は、その最初の日の記録を主とします。 また、引続き、 神奈川県の下山家さんから頂いたお便りへの 御返事のつづきも書いています。 お楽しみ下さい。

目次

  • 登山記録編 〜〜 新ルート開拓 (チャーンウッド石切場) 〜〜
  • おたよりへの御返事 〜〜 イギリスの山岳会とヒュッテ 〜〜
  • Webページ更新情報

登山記録編 〜〜 新ルート開拓 (チャーンウッド石切場) 〜〜

レスター県のルート確認および新ルート確立の活動の一環として、 Charnwood Quarry に来る。僕は初めて。 40メートル(!)のルートがいくつも並ぶ。

最初に 3ルート、(開拓主力の)ロビンのお勧めを登った後、 目についたアレットに惹かれる。 まだ誰も登ったことがないと聞いたので、オンサイトで挑戦してみた。 ただ、結局、 主に隣のスラブを登ることになって、そうすると、実は既存の ルートと大きく重なることが分かった。残念、それでは 新ルートとは言えないね。

ここで今度は初登への意欲が本気でわいてきた! あるコーナーのルートが未登と聞いたので、挑戦する — オンサイトで! 最初はスラブのスタート。鏡面のようなスラブでハード。5b。 そこから V字型のコーナー。左手で壁を押えつつ登るのが ちょっと独特で面白い。4b? 上部はかなり脆いようだ。 上から見守るロビンから注意を促される。実際、スリップしかけた! とはいえ、問題なく上まで登り抜ける。僕にとって記念すべき初めての岩登り初登! フォローのアンディと相談して、名前は Avalanche Valley (HVS 5b) と名付ける。

この後、さらにもう一ルート、ヘアライン・クラックの オンサイト初登を試みようとしたが……、登っているうちに、 掃除が必要なことが分かった。つまり、クラックにごく脆い岩や 泥が詰まっているため、それを最初に取り除かないと、登る自信が ない……いや、それを取り除いてさえ、登れるかどうかは分からない、 僕の限界に近いルートだから。今日は安全を見て、取り止めて、 隣の既存のルートに沿って登り、最上部で直登フィニッシュをしてみた。 5b かな。バリエーションということで。

こうして、初登攀の日を終えた。天候にも恵まれ、素晴らしい一日だった。 岩登りの新たな可能性を 感じたものだ。初登攀とは、実に楽しいではないか! 未知への挑戦こそ 登山の原点。伝統登攀はそれを追求したスタイルなのだから、 初登攀とはまさに原点に返る楽しみと言えよう。今年、もっと レスター県の岩登りに時間をかけてみたい!

△以上、記録の一部。全文(写真付き)は、以下に載せました。
 http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/record/uk/20090404_charnwood.jis.html


おたよりへの御返事 〜〜 イギリスの山岳会とヒュッテ 〜〜

神奈川県の下山家さんから頂いたお便り(第97号)への 御返事のつづきです。 なかでも、イギリスの山岳会のヒュッテの話です。

イギリスの「ヒュッテ」は、前号で触れた通り、 日本の山小屋と比較すれば、大変贅沢と言っていいでしょう。 いわゆる自炊形式(self-catering)の宿と、設備的に必ずしも 見劣りはしないわけです。そういった宿と「ヒュッテ」との 最大の違いは、寝室でしょう。「ヒュッテ」の寝室はちょうど日本の 山小屋のような見かけで、二段(三段も見たことあります)のベッドというか 棚の上にマットが敷かれていて、そこに各自持参の寝袋を並べて 雑魚寝するというのが普通です。また、「ヒュッテ」を去る時には 掃除をするのも利用者の義務です。

現実には、通常の営業宿に比べると設備がみすぼらしかったり 見劣りするのは普通ですが、実用的にはあまり変わらない「ヒュッテ」が 多いものです。むしろ居間などの共有スペースが広いだけに、 そして自宅のように自炊できるだけに、 主観次第では、営業宿よりも快適でさえあります。 それでも、「ヒュッテ」ですから、街中にあるよりは、 人里離れたところにあるものが好まれますけどね。 実際、そういう立地だと、(他のホテルなどよりは)山に近くなる、 という実用的な側面もあります。

それら「ヒュッテ」のほとんどは、どこかの山岳会の所有物です。 通常、自分の属している山岳会所有の「ヒュッテ」は ごく安く利用できます。 そのため、ある「ヒュッテ」を定期的に利用したい、という動機で、 その「ヒュッテ」を所有する山岳会に加入する人もしばしばいます。 それ以外の場合は、その山岳会に 連絡を取って、所定の利用料を支払って利用することになります。 逆に山岳会にとっては、「ヒュッテ」利用料は収入になり得ます。 実際には、光熱費や維持の費用が相当かかりますし、また平日の 利用者はごく限られるので、長期的に見て大きな収入になることは あまり期待できないことがほとんどでしょうが、一旦「ヒュッテ」を 建てれば維持費を利用料で賄えることは少なくないと思います。

(つづく)


Webページ更新情報

  • この記事は、以下にも載せました。
    http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/magazine/backnumber/eu101.html
  • 2009/01〜2009/03 の山行の記録を以下に載せました。 一番上の Cairngorms山行、二番目の Torridon Hills山行では、数枚の写真も載せています。
    http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/record/uk/20090101_cairngorms.jis.html
    http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/record/uk/20090216_torridon.jis.html
    http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/record/uk/20090307_stanage.jis.html
    http://alpiniste.hp.infoseek.co.jp/record/uk/20090321_roaches.jis.html

次回予告

次回は… 「英国随一の本格的登山ルート」

See you later!


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© Masa Sakano


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